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ホテルでのホスピタリティマインドを活かすセカンドキャリア

  
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ホテルでのホスピタリティマインドを活かすセカンドキャリア

こんにちは!キャリアラボ事務局です。

 

「ホテル」、それは多くの人にとって「特別な場所」ではないでしょうか?旅行先で泊る特別な場所であったり、特別な日をホテルのレストランやスパで過ごしたり。誰もが癒される場所・特別な思い出がある場所として記憶する場所ではないでしょうか。そんな、癒し・特別な思い出に欠かせない人たちが、ホテルで働くスタッフの方(ホテリエ・ホテルマン)ですよね。ホテリエ・ホテルマンの素敵な笑顔と美しい立居振舞い、そして一流のホスピタリティで迎えられると、「また来たい」という気持ちにさせられます。

 

ホスピタリティマインドにあふれたホテリエ。そのホテリエの方の「自分らしい」40歳からのセカンドキャリアとは、どのようなものがあるのでしょうか。ホスピタリティが注目される今、ホテルでの経験・ホスピタリティマインド・おもてなしの心が、第二のキャリア=セカンドキャリアとしてKeyではないでしょうか。

 

ホテルとホスピタリティの切っても切り離せない関係!?

ホテリエ・ホテルマンといえば、その素敵な立居振舞いと素晴らしいおもてなし・ホスピタリティで宿泊者・来客者を歓迎してくれますよね。そんな素敵な対応を受けると、「また行きたい!」と思ってしまいます。ホテルからホスピタリティを連想するのは、その対応からだけではないのです。

 

実は、「Hotel(ホテル)」と「Hospitality(ホスピタリティ)」の語源は同じ「Hospes(ホスぺス)」(ラテン語)からきています。(家族なのですね!)

 

Hospes」は、旅人・客人・宿主・他人(stranger, foreigner)という意味。そしてこの「Hospes」を受け入れる・もてなす意味として「ホスピタリティ」の語源となる「Hospitalis(ホスピタリス)」となりました。

 

その後、「Hospitalis」は、時代を経て「旅人・客人・他人を受け入れる場所・宿・療養所」として、「Hostel(ホステル)」→「Hotel(ホテル)」へと発展してきました。

 

このように私たちがイメージするとおりに、「ホテル」で働く人たち=「ホスピタリティ」の人たちというのは、言葉の歴史から見ても、関連があることが言えます。

 

また、「Hospes」の意味として「他人」という意味も含みますが、この語源を辿ると「Hostis(ホスティス)」=敵・よそ者です。「…敵!?」というとホスピタリティとは真逆のような気もしますが、古代に「敵」「よそ者」を受け入れる文化が、現在のどんな人でもまるで家族や特別なゲストのように迎えてくれる「ホスピタリティ」につながっていると言えるのではないでしょうか。

 

 

ホスピタリティ、サービスとの大きな違い

「ホスピタリティ」という言葉、最近ではよく耳にする言葉となりましたが、「ホスピタリティ」とは何か?を説明できる方は少ないのではないでしょうか。特に、「サービス」と「ホスピタリティ」を同等に考えている方もありますが、実は大きな違いがあるのです。

 

「ホスピタリティ」の意味

一般的に知られている「ホスピタリティ」の意味は、「思いやり」や「心からのおもてなし」です。この意味だけを見ると、「ホスピタリティ」を提供する人から受ける人への一方通行の行為にも取れるのではないでしょうか。

日本ホスピタリティ協会によると、ホスピタリティとは

『人が人に対して行ういわゆる「もてなし」の行動や考え方』であるのと同時に、その行動が一方通行ではなく、両者の『相互満足』があって成り立つことである、と定義しています。この意味からすると、「ホスピタリティ」とは、「相互満足」=「お互いのベネフィット」を考えた上での、相手・第三者(コト・モノ)への「もてなし」や「気配り・心配り」であると言えるのではないでしょうか。

 

ホテリエ・ホテルマンの最大のやりがいとして、「お客様が喜んでいただいたとき」「ありがとうと言っていただいたとき」と言われます。まさにこれこそが、「相互満足」であり真の「ホスピタリティ」であると言えますね。

 

サービスとホスピタリティの違い

では、「サービス」とは具体的に何が違うのでしょうか?

ホテル・観光業は一般的に「サービス業」として知られているため、少し混乱するのですが、「ホスピタリティ」と「サービス」には実は大きな違いがあります。

 

「サービス」は、もとの英語の 「Serve=仕える)」・「Servant=仕える者)」から分かるように、主従関係の「従」が(対価と引換えに)「主人」の求めるものを提供することです。

一方で「ホスピタリティ」は、主従関係はなく、「主人」が相手に喜んでもらうために「もてなす」ことです。もてなされる相手は「期待」(何を受け取るか)はありません。

 

この2つの違いを例えると…

タクシーに乗って、料金と引換えに要望した目的地まで連れて行く。これは「サービス」です。

 

私たちは「期待していた通り」・「事前に提示してある通り」の「サービス」を依頼して、それを受けるのです。(マクドナルドで、「スマイル」を頼んで「笑顔」をもらえるのもサービスです。)

 

一方で「ホスピタリティ」はというと、

友人の結婚式二次会会場にタクシーで向かっている途中雨が降り出し、会場に着いたときには土砂降り。タクシー降り場から会場入り口までは少し距離があり、傘を持っていないあなたは濡れてしまいます。そんな時にタクシードライバーの方が、「ドレスが濡れますので」と傘を渡してくれたらどうでしょう。サプライズですよね。このタクシードライバーの心配りが「ホスピタリティ」です。

 

『期待以上のことを提供される』、これが「ホスピタリティ」です。

ホスピタリティの聖地といってもいいディズニー(The Walt Disney Company)。本場アメリカのディズニーで働く人(Cast)は

Go above and beyond =求められている以上の働きをする)』

というマインドを常に持っています。まさに、「ホスピタリティ」そのものを表すマインドですね。

 

 

ホスピタリティのマスター、ホテリエ

「ホスピタリティ」「おもてなし」で思い浮かぶ職業、と言うと「ホテルスタッフ」や「ホテリエ」・「ホテルマン」と答える人がほとんどではないでしょうか。ホテリエのホスピタリティ無くしては、ホテル・旅館での癒しの時間や特別な時間は全く無くなってしまうといっても過言ではない、欠かせない存在ですね。

 

日本労働研究雑誌の論文データ(「宿泊業従事者の就業意識」)を見ると、ホテル・旅館で働く人が真の「ホスピタリティ」「おもてなし」の精神を持った人であることがわかります。

 

現役のホテル・旅館で働く人のほとんど(7割以上)が、ホテル・旅館での仕事を志望した動機として、以下の2つを挙げています。

・接客が好きでお客様を笑顔にしたいとの想い(76%)

・ホスピタリティあるサービスを提供したい(73%)

このような「ホスピタリティ」「おもてなし」の精神を持った方が、ホテル・旅館での経験を経て一流の「ホスピタリティ・マスター」へと変貌を遂げると言えるのではないでしょうか。

 

ホテリエの転職・40歳からのセカンドキャリア

「終身雇用制」と言われていた時代は、今は昔。「働き方改革」の後押しもあり、自分の将来を見つめなおし転職・キャリアチェンジをすることは当たり前の時代となりました。特に女性は結婚や出産・育児、介護など様々なライフイベント直面することを考えると、「働き方」や「仕事」に対する考え方はそれぞれのステージとともに大きく変わってきます。

 

40歳定年」を提唱される、東京大学大学院経済学研究科・柳川範之教授によると、

『主流であった1つの会社、1つのスキルで生きていく形態は崩れ、セカンドキャリアについて誰もが真剣に考える必要がある時代』(>> 『日本人に40歳定年の選択肢を』

だと言われています。

 

「人生100年時代」の今は、40代が大きな節目でもあり、第二の人生=セカンドキャリアについて考えるタイミングなのです。

 

ホテリエ・ホテルマンももちろん例外ではありません。

これからの「セカンドキャリア」や「転職」など、新しいキャリアに目を向けたときに考えるのは、「これまでホテルで積んできた経験やスキルどう活かせるだろう…?」「自分らしく働くには何ができるだろう??」ではないでしょうか。

 

ホテルの仕事を通して培った、「一流のホスピタリティ」はあるものの、新しいキャリアでどう活かせるのか?は分かりにくいものです。

 

では、ホテリエの方がセカンドキャリア・転職で活かせるスキル・強みはどんなものがあるでしょうか。業務内容と合わせてみてみましょう。

 

 

  • コミュニケーション能力

ホテリエ・ホテルマンの重要なお仕事の1つといえば、日々お客様とコミュニケーション取ること。

ホテルに来るお客様は、子供から高齢者まで、そして外国人など文化・嗜好が異なる方であったりと多種多様です。そんな多種多様なお客様一人ひとりと日々コミュニケーションをとり、それぞれのニーズを捉える事ができます。

また、お客様だけに限らず、お客様が快適に過ごせるために、各部門とのコミュニケーションをとり迅速に対応することが求められます。

 

  • 課題発見力・課題解決能力

ホテリエ・ホテルマンは、お客様がホテルで快適に過ごせるよう常にアンテナを張っています。お客様の様子や、お客様との会話などを通して、お客様のニーズや困りごとがないか目配りをしています。そして、「どうすればお客様が喜んでくれるか」「どうすれば、困りごとが解決するか」を考え実行する。この一連の作業を日々行っています。この一連の流れが正に、課題発見・解決能力です。

ホテルスタッフの更にすごいところは、全て行動を前提としているところです。

「当然のことでは!?」と思われるかも知れませんが、これを当たり前にできる人は意外に少ないのです。

 

  • 段取り力

お客様が快適に過ごせるため・お客様の問題の解決のため、ホテルスタッフは「何をどうすればスムーズに実行・解決できるか」を常に考えて仕事をしています。お客様の満足のためには「素早い対応」が必須となるため、効率よくスムーズに進めるようアレンジが必要です。この能力こそが「段取り力」です。段取りよく物事を進めるためには、「先読みする力」も必要ですし、「目配り・気配り・心配り」といったことも重要です。

  • 一流のおもてなし・ホスピタリティマインド
    これまでに挙げてきた通り、ホテリエは一流のホスピタリティの人です。そして、この「ホスピタリティ」のスキルは、今注目されるスキルの一つなのです!(詳しくは次の項で。)

 

上記はほんの一例かと思いますが、ホテリエが持つスキル・強みは数え切れないほどたくさんあると思います。

「えっ、これがスキル??」と思われた方もいるかもしれませんね。

意外に感じられるかもしれませんが、一般的にこれらのスキルを持つ人は非常に少ないのです。

 

ホスピタリティ・接遇が多くの企業で注目を浴びている!

今「ホスピタリティ」が、注目を浴びているのをご存知でしょうか。

ホテルやレジャー産業に加え、医療・福祉の現場でも最近は一般的な対応として「ホスピタリティ・マインド」や「接遇」が取り入れられていますが、今は一般の企業でも注目され始め、ホスピタリティ研修や接遇研修などを取り入れる会社が増えてきています。

ではいったいなぜでしょうか?

 

それは、「モノ」にあふれてしまった現代は人の価値観が「モノの豊かさ」から「心の豊かさ」を重視する時代になっている、ということが背景にあります。

 

この背景から、多くの企業がホスピタリティマインドを取り入れたいポイントは2つあります。

  • 顧客から選ばれる会社になる
    「モノ」があふれ、人々が単純に「モノ」だけでは満足できなり、プラスアルファの価値(付加価値)や「心の満足感」を求めるようになりました。

「ホスピタリティ」・「接遇」を取り入れることで、「顧客が喜ぶ」対応が提供できるようになります。そうすることで、顧客との良い関係が築け、顧客から選ばれる会社になれるのです。

  • 社内コミュニケーションの活性化
    社内コミュニケーションを良くすることは、企業の事業発展・成長には欠かせないものです。

「ホスピタリティ」「接遇」を取り入れることで、社内のメンバーが互いに思いやりを持って接することができます。そうすることで、社内のコミュニケーションが良くなり・活性化につながるのです。

 

このように、「ホスピタリティ」「接遇」を取り入れることでのメリットは非常に大きく、多くの企業でホスピタリティや接遇を学ぶことを取り入れています。特に、経営層やマネジメントの方にとって従業員とのコミュニケーションは大変重要なため、「ホスピタリティマインド」を持つことに重要視されています。

 

今このように注目を浴びている「ホスピタリティ」。ホテルで働く人にとっては当たり前のスキルですが、大変貴重なスキル・強みであることが分かりますね。

 

 

ホテル経験を活かし自分らしい転職・セカンドキャリアをするために

ホテルでの仕事の経験を活かし、「自分らしい」セカンドキャリア・転職をデザインしたいですよね。そのために、以下の3つをポイントに考えることをお勧めします。

 

  • 自分がしてきたことの棚卸

そこに自分しかないスキルがかくれています。若い人にはないあなたの経験があります。

ホテリエ時代に培った、ホスピタリティ精神かも知れません。もしかしたら、趣味であったり日常の小さな習慣を通して身に付けた何かがあるかもしれません。それを全てひっくるめて、あなたのスキルだと思ってください。

 

  • 自分の好きなことを基準に考えてみる

自分のこれまでの経験(スキル)x自分を好きなことをベースに
セカンドキャリア、第二の人生を考えると若い時ほどの忍耐力などはありません。体に負担をかけずに、なんなら身体が喜ぶことをするのが良いですよね。若い時に比べて学ぶ力が衰えたと思っていませんか。好きなことや興味のあることであれば新しく学ぶ・習得も苦にはなりません。

 

  • 自分の優先度

自分のスキルと自分の好きなことを掛け合わせるだけでは、上手くいかないこともあります。セカンドキャリア、第二の人生を充実させるためには、程よいバランスが重要だと思います。キャリア(仕事)と好きだけの目線でなく、時間をどのように使いたいかなど、叶えたいこととその優先度をつけることが重要だと思います。優先度が明確でないと、後でこんなはずではなかった…となりかねません。

 

上記の3つをポイントに、「自分らしい」セカンドキャリアを考えてみませんか。

 

キャリアラボでも、セカンドキャリアに向けた講座を開催しています。

・大人女性のためのキャリアップ講座 >>『五つ星キャリアアップ講座

・副業・フリーランス・起業など、自分を生かしたセカンドキャリアを実現する講座>>『My CAREER塾

 

 

ホテリエのセカンドキャリア:ホスピタリティマインドを活かすマナースタイリスト

現在は働き方が多様化していることもあり、ホテルで働く方も様々な方面・様々な働き方で活躍されています。

パート・アルバイトや派遣という形を選び、自分の趣味や学びの時間、家族との時間を有意義に使う方もいれば、正社員としてさらなる新しいキャリアを積む方。ホテルで働いた経験を活かし、フリーランスや起業される方も珍しくありません。

 

その働き方はまさに100100様です。

 

キャリアラボの受講生にもホテリエやCA・看護師などの接客・接遇のプロとして活躍していた方が、それぞれの「セカンドキャリア」に向けて励まれています。未経験からマナー講師(マナースタイリスト)として大学や専門学校で登壇されている方もいます。 

 

そのマナー講師(マナースタイリスト)を養成しているのが、キャリアラボの「マナースタイリスト養成講座」です。古都の文化が受け継がれる地「京都」。この京都でマナースクールとして15年以上前にキャリアラボは始まりました。みなさまの「自宅でマナーサロンを開きたい」「企業や大学でマナー講師として研修を行いたい」などの理想に寄り添いながら、そして企業や大学・医療機関向けに接遇研修を行うノウハウを蓄積したことで、この講座は生まれました。

 

数年前に「マナーを人々に受け継ぐ」ためのマナー講師を養成する目的で開始したこの「マナースタイリスト養成講座」ですが、2020年の新型コロナを受けてオンライン化し、2021年4月よりリニューアルスタートいたしました。 >>『マナースタイリスト養成講座

 

現在、接客・ホスピタリティ業界の経験を生かしたい、という多くの方々が、マナー講師として誕生し、日本中にマナー・接遇の輪を広げてくださっています。

 

 

まとめ

ホスピタリティマインドの人、ホテリエ。

ホテルの経験を経て、身に着けた一流のホスピタリティは、「心の時代」の今にきっと貢献できるスキルではないでしょうか。

改めて、これまでの人生・経験を振り返り、「自分らしい」素敵なセカンドキャリアを見つけてほしいと思います!

 

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