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【医療接遇コラム】医療従事者に必要な『共感力』の高め方

医療従事者の『共感力』で安心できる医療機関へ
 
医療機関を受診する人にとって
そこが安全・安心な場であるということは
非常に重要なことです。
 
 
そして、そのためには
関わるスタッフ全員が
「安心感を与える存在」である必要があります。
 
 
では、「相手に安心感を与える存在」とは
どのような人をいうのでしょうか。
 
 

「安心を感じる相手」とは

 
 
あなたにとって
「安心を感じる相手」は、誰ですか?
 
きっとご家族やご友人を挙げる方が
多いのではないでしょうか。
 
 
では、
どうして家族や友人に安心を感じるのか。
 
 
それは、
「自分のことを理解してくれている」
「分かってくれている」
と思うからです。
 
 
ですから、医療機関で
患者さまに安心感を与えるためには
 
 
相手のことをしっかり理解して
心に寄り添い、
「あなたの不安や痛み、分かりますよ」というメッセージ
きちんと伝えながら関わることが大切です。
 
 
 

相手を理解し寄り添う力=共感力

 
 
相手の気持ちを理解して寄り添うことを
共感すると言いますが、
 
 
まさに
患者さまに安心感をもっていただくために
必要なことは、
相手に寄り添い『共感』することです。
 
 
 
 

共感力を高める3つのポイント

  
  
ではここで、共感力を高める3つのポイントを
お伝えしましょう。
 

<共感力を高める3つのポイント>

 

①心をとなりに置く

    
まずは患者さまのとなりに
あなたの心を置きましょう。
 
向かい合って真摯に関わることも
背中を押すことも大切ですが
 
初めは、並んで同じ方向を見て
その人には何が見えているのか?
 
たとえ想像だとしても
同じように感じるスタンスを取ることが大事です。
 
 

②まるごと聴く

   
コミュニケーションの基本は「聴く」ことです。
先入観を持たず、
患者さまの不安や痛みに耳を傾けます。
 
そのとき大切なのは、
「まるごと聴く」ということ。
 
 
こちらの意見や考え、思い込みは脇に置いて
口を挟むことはせずに
まずは最後まで聴きましょう。
 
 

③きちんと反応する

  
たとえしっかり「聴いて」いたとしても
無反応では、聴いたことは伝わりません。
 
 
「あなたの不安や痛みを、受け取りましたよ」という
意味を込めて反応しましょう。
 
 
反応する方法としては、
あいづちやうなずき、オウム返し等がありますが
決して形だけにならないよう工夫してください。
 
 
態度から感じることは多くありますが
やはり「言葉にしないと伝わらない」ことがあります。
 
 
きちんと言葉で伝えるようにしましょう。
 
 
 
 
 
これまでに書いたことは
どれも、特別なことではありません。
 
ですが、きちんと実践することこそ
患者さまの安心感へとつながります。
 
 
まずは「心をとなりに置く」ことを意識して
さらに共感力を高めてください。
 
 
 
CAREER LABO 講師 大場淑代
 
神戸大学医学部保健学科を卒業後、
作業療法士として精神科・高齢者分野の作業療法に従事。
2008年にコーチ・エィにてコーチングプログラム(CTP)を修了し、
(一財)生涯学習開発財団認定コーチ資格取得。
2010年よりCAREER LABO講師・コーチとして
コーチングや会話力など各種講座、パーソナルコーチング等を担当。
相手に寄り添う丁寧な講座、
目標を見据えた的確なフィードバックに定評がある。
 
保有資格
・(一財)生涯学習開発財団認定コーチ
・作業療法士
・秘書検定1級
・サービス接遇検定1級